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Cafetalk Tutor's Column

Tutor DAHON 's Column

曽谷の「日本一」

Oct 13, 2021

      

ここはごく普通(ふつう)の畑(はたけ)?(2枚目の写真)

でも、よく下を見ると...(3枚目の写真) 

    
      

何か白い石のようなものが散乱(さんらん)していますね。これは畑全体に見られます。

その正体(しょうたい)は...〝貝(かい)〟です!

正確(せいかく)に言うと、中身は取って食べられて、残った(食べられない)部分である貝殻(かいがら)が、

この地域一帯(ちいきいったい)に捨(す)ててあるんです。

じゃ、だれが捨てたの?

どこかの海産物業者(かいさんぶつぎょうしゃ)が処分(しょぶん)に困って、不法投棄(ふほうとうき)した?

そんなことはありません!

貝殻を捨てた真犯人(しんはんにん)は、何と、昔々の日本人です!

ここは、私が住んでいる町、曽谷(そや)の外(はず)れにあって、野原や畑が広がっています。

そして、はるか4000年から3000年前、ここは海のすぐ近くでした。

日本史でこの時代は、縄文時代(じょうもんじだい)といいます。この時代の日本人、縄文人たちは食事の後、

ここに食べかすである貝殻を大量(たいりょう)に捨てていたんです。

いわば、ここは〝太古(たいこ)のゴミ捨て場〟ですね。

それが悠久(ゆうきゅう)の時を経(へ)て、現代(げんだい)まで残っているんですね。

このような〝貝塚(かいづか)〟は、日本各地にあって、当時(とうじ)の日本を知る貴重(きちょう)な手がかり

を、我々現代人に与(あた)えてくれます。

この時代の住居(じゅうきょ)の一部や人骨(じんこつ)も発見(はっけん)されているそうです。

そしてこの〝曽谷貝塚〟は、馬蹄形(ばていけい)貝塚、つまり、馬(うま)の蹄(ひづめ)の形をしている貝塚

としては、日本一!の広さを誇っているとのこと。

なんでも一番は気分がいいものですよね。

みなさんも、自分の町の〝一番〟を探(さが)してみては?

 

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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