恩恵を表す「あげる、もらう、くれる」は、恩恵を表さないこともあります。
Mar 14, 2022
「あげる、もらう、くれる」は、動詞と補助動詞があります。
「あげる、もらう、くれる」動詞の場合
(私は)お菓子を李さんにあげました。
(私は)李さんにお菓子をもらいました。
李さんが(私に)お菓子をくれました。
「あげる、もらう、くれる」 「動詞+補助動詞」の場合
(私は)李さんに日本語を教えてあげました。
(私は)李さんに中国語を教えてもらいました。
李さんが(私に)中国語を教えてくれました。
補助動詞で使う「あげる」➡「教えてあげる」などは、年上、先輩、上の人には使わないのは、学習者のみな
さんは勉強したと思います。
パソコンが得意な部下が、パソコンを知らない上司にパソコン操作を教えます」➡「パソコンを上司に教えて
(動詞)あげました(補助動詞)」
上司はパソコンを教えてもらったことは嬉しいですが、部下から「教えてあげます」と言われると
ちょっと嫌な気分になります。
「あげる」は、特に注意しましょう。
さて、本題です。
「あげる、もらう、くれる」は、恩恵や利益、感謝の意味、ニュアンスが入ります。
でも、それらは「恩恵の意味やニュアンスがない表現」もあります。
「あげる」
李さんは腰が痛いそうです。私は李さんに言います。
「腰を温めてあげると痛みが和(やわ)らぎますよ」➡李さんではなく、李さんの腰に対して言っていること
になるので恩恵の意味はありません。
「もらう」
近所の人が親戚から高級なメロンをたくさんもらいました。
近所の人は、一人暮らしです。一人では食べきれません。
隣に住んでいる私にわけてくれます。でも、高級品はもらいにくいです。
「そんなことしてもらっては困りますよ」➡恩恵の意味ありません。
「くれる」
部下の田中さんが会社で大きなミスをしました。得意先が怒りました。当然、上司も怒ります。
上司「田中君、大変なことをしてくれたね」➡恩恵の意味ありません。
恩恵を表さない表現は、ちょっと難しいです。でも学習者のみなさん、使えるといいですね。
わからないときは、日本語の先生にどんどん質問しましょう。
先生はプロですからすぐ教えてくれますよ。
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