こんにちは、日本語講師のAoi.rです。
数回前のコラムで日本語という言語の特徴を書いてきました。
「いただきます」に反映される宗教観のコラムはこちら
「ごちそうさま」の意味とその返答についてのコラムはこちら
「空気を読む」理由などについてのコラムはこちら
「すみません」「大丈夫」などの曖昧な単語についてのコラムはこちら
なぜ、一部の外国の人からは「日本人の会話はつまらない」と思われるのかについてのコラムはこち
「単語の意味」がそのまま「発言の意味」になるとは限らないという話のコラムはこちら
今回は 日本語ってオノマトペがたくさん!
という話です。
(オノマトペって自然の音や態度、鳴き声などを表した言葉のことです。)
雨がパラパラ、しとしと、ざーざー降ってきた。
雪がちらほら、しんしん降り始めた。
お日様がポカポカ・ギラギラ
お天気のオノマトペだけでもたくさん!
この他にも
コロコロ転がる ニコニコ笑う ずきずき痛む・・・
全てのオノマトペなんて書ききれません。
日本語にオノマトペが多いのいくつか説があります。
その一つに日本語はすべての音に母音が付くからだというものがあります。
生活している中での自然の音、生活音、雑音などの音を表すのに、本来子音だけの音であっても母音が付く音に変換して脳で処理しているのではないか・・・?というものがあります。
その結果、それらの自然音・生活音・雑音も言語と同じ意味ある音としてとらえている。
おもしろいですよね~。
他にもオノマトペが多い説があるんですよ。
実は他言語もたくさんあるが、日本語のオノマトペは2音・3音の繰り返しが多いので目立つ。
日本人は自然を歌に詠むのが好きで自分なりの表現を追い求めた結果オノマトペが多くなった。
などなど・・・。
でも私はこのすべての音を母音がつく音での表現に置き換えてとらえ、言語と同じように処理している。
という説にとても納得しました。
風の音に耳を傾け
虫の声に季節を感じ
電車の雑音でさえ「ガタンゴトン・・」と愛着ある表現をする。
日本人は母音・子音をすべて左脳で処理。虫の声も「声」として言語と同じ左脳で処理しているそうです。
他の多くの国の人は子音は左脳、母音は右脳で処理。虫の声は雑音として右脳で処理しているそうです。
多くの言語の中で唯一ポリネシア語も日本語と同様に子音・母音とも左脳で処理しているそうです。
おもしろいですよね~。
日本語話者は自然の音を言語と同じく意味のあるものとして左脳で処理しているから虫の声を聴き、風の音を感じ、季節の移ろいを敏感に表現できる。
周りの自然・雑音まで意味あるものとして左脳で処理しているから自然の事柄すべてに意味を見出し、あらゆる自然に神がやどるという宗教観も生まれた。
日本語・中国語・韓国語・英語・フランス語・ヒンズー語・・・・・
沢山のそれぞれの言語には、それぞれの特徴があり、表現の仕方があり、感じ方や考え方、文化の違いなどがある。
言語って面白いですよね~。