※「仕事の力」は、仕事のなかでわたしが感じたこと、感じていることをお伝えするコラムです。

これまで、ChatGPTのような生成 （せいせい）AIによって
影響（えいきょう）を受ける職業（しょくぎょう）について考えました。

逆に影響（しょくぎょう）を受けない仕事というのはどんな仕事なんでしょうか？

How will Language Modelers like ChatGPT Affect Occupations and Industries

（ChatGPTのような言語（げんご）モデルが 職業（しょくぎょう）や産業（さんぎょう）に
　どのような影響（えいきょう）を与えるか？）

という論文の、
生成（せいせい AIによって影響（えいきょう）を受ける職業（しょくぎょう）
のリストの下位（かい）の職業（＝影響（えいきょう）を受けない職業（しょくぎょう））を見てみましょう。

1.繊維、衣料品、関連素材のプレッサー

2. レンガ職人、ブロック職人、石工、タイルおよび大理石の設置職人の助手

3.ダンサー

4.木材の伐採作業員

5.鉄筋および鉄筋職人

6. 塗装工、壁紙職人、モルタル職人、スタッコ職人の助手

7.鉄骨および鋼鉄工の職人

8.人造大理石職人および仕上げ業者

9.コンクリート職人およびコンクリート仕上げ業者

10.フェンス設置業者

これは納得（なっとく）できます。

言葉を使った思考（しこう）や判断（はんだん）、コミュニケーションを必要としない、

いわゆる職人（しょくにん）さんですね。

それも、段取（だんど）りを考えて指示（しじ）しなければいけない
ベテランの（熟練（じゅくれん）した）職人（しょくにん）さんではなく、

その指示（しじ）を受けて体を動かす仕事ですね。

このコラムは、

これからの時代に人間に必要（ひつよう）な能力（のうりょく）とは何か、

を考えたいと思って書き始めましたが、

少なくとも、この論文から分かることは、

言語的（げんごてき）な能力（のうりょく）を必要（ひつよう）とする仕事は、

何らかの形で影響（えいきょう）を受ける、

言葉を必要としない仕事はあまり影響（えいきょう）を受けない、

という単純なことでした。

でも、もう少し考えてみましょう。

確かに、教育研究の分野においては

生成（せいせい）AIが大きな影響（えいきょう）を与えるということはわかりました。

でも、それは、

その職業（しょくぎょう）の中で、生成（せいせい）AIによって代替される、
あるいは効率化（こうりつか）される部分はあっても、

その職業（しょくぎょう）に求められる本質的（ほんしつてき）な能力が
不要（ふよう）になるということではありません。

もちろん、そのような職業（しょくぎょう）がなくなるということではありません。

つまり、私たちは、そのような職業（しょくぎょう）に求められる
本質的（ほんしつてき）な価値（かち）を理解し、
その能力（のうりょく）を高めることが必要だということです。

前回のコラムで書いた、

「生成 （せいせい）AIの影響（えいきょう）を受ける職業（しょくぎょう）」の
上位のリストから、教育、研究分野の職業（しょくぎょう）を
一旦（いったん）取り除いて、これも、ChatGPTに、

それらの職業（しょくぎょう）の本質的（ほんしつてき）な価値（かち）は何かを
聞いてみました。

質問：

以下の職業に共通する要素を３つ教えてください。

1 　　テレマーケター 

16 　 仲裁人・調停員・公正証書作成人

17 　 裁判官、地方裁判官、裁判官 

20 　 臨床心理士、カウンセラー、学校心理士

ChatGPTの回答：

以下の職業に共通する要素は次の通りです。

1. コミュニケーション能力: テレマーケター、購買担当者、行政裁判官など、多くの職業において、相手とのコミュニケーションが必要な場合があります。そのため、明確で的確なコミュニケーション能力が求められます。
2. 判断力: 仲裁人、裁判官、聴聞官、クレジットカード審査員など、多くの職業において、状況や証拠を適切に評価する能力が求められます。これは、正確な判断と決定を下すために重要です。
3. 心理的サポート能力: 臨床心理士、カウンセラー、メンタルヘルスカウンセラー、婚姻・家族カウンセラー、遺伝カウンセラーなど、多くの職業において、クライアントや患者の心理的なサポートが必要です。職業によっては、エンパシーの重要性が高くなります。

そうですね。

さすがChatGPT、

これも納得（なっとく）できます。

コミュニケーション能力と判断力と心理的サポート能力、

これらを生成（せいせい）AIに負けないくらい高めることが大切なんですね。

なんだか、当たり前の結論になりましたが、

次回は、別の論文からも少し考えてみたいと思います。

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KOBA 

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