恋しいと慕いながらも1度で会ってまた会えなくなったり、一生忘れられないのに会わずに生きる事だってある。朝子と私は3度巡り会った。3番目は会わなかったほうが良かったのだろう。 (ピ・チョンドゥク「縁」より)
偶然にピ・チョンドゥク先生の随筆「縁」に出会いました。
著者は朝子と3度出会います。一度目は、17歳の時初めて行った東京で小学校1年生の朝子と出会った。スイートピーのように幼くてかわいい朝子だった。二度目は、十数年後木蓮のように清純で洗練された令嬢になっていた朝子だった。三度目であった時は結婚していた萎れたユリのようの朝子だった。
読んだあと、今までの人生の中で出会った色々な人々が頭の中で浮かんできた。一度だけ会ってまた会えなくなる人、一生忘れられないのに会わない人…ある人をずっと会いに行きたかったが、その随筆を読んで、やっはり会わないほうがいいかもと思うようになった。中国語では会うより思いでのままの方が良いという意味の慣用句『相見不如懐念』もあるのだ。また日本文化を表す“一期一会”という言葉も思い出した。会う人を大切にしてまた会えなくなる人も記憶の中に美しい思い出を保存していきたいと思う。
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