週末のコンサートのために、いい音色の楽器をお借りしてきました。
後半プログラムはこの楽器で演奏する予定です。

この楽器、出来立ての頃、茶茶の間さんのお茶会でたびたび披露した楽器なのですが、その度に「いい音色!」と多くのお客様から好評だった楽器です。
おそらくその頃から10年以上経ちまして、
しばらく振りにコンサートに登場します。
つまり、しばらく寝ていたわけで、起こさないといけないんですが、
楽器それぞれ鳴らし方というものがあります。
振動を循環させる、その循環するスピードや距離、循環する流れが楽器によって異なるからです。
ただ強く弾けばいいかというと、そうでもなく、
探り探り、弓のスピードや左手の弦の沈め方を弾く側が心得ていきます。
そうすると、弾く側が楽器に矯正される部分も出てきます。
いつもはMilsteinのように、繊細な、でも芯に力がある、
聴き手をぐっと掴んで現実に引き戻すような、ありのままの音が好きです。
でもこの楽器を弾くと、音を慈しむような、音が染みるような、
音の輪郭がそっと滲むような感覚がもう少し欲しくなります。
今日起こし始めてまだ1時間くらいです。
長いお付き合いなので、
週末にこの楽器の新しい一面が出せるように
やさしーく対話していこうと思います。
残席わずかとなりました。
暑い盛りですが、音で涼みにいらしてくださいませ!
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