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【大学入試漢文】暗記に頼らない!漢字の「部首・構成」から意味を推測する最強の武器

AZUKI

 

「漢文の勉強を始めたけれど、見たこともない漢字が出てくると手も足も出ない」 「重要漢字は覚えたはずなのに、初見の文章になると意味が繋がらない」

大学入試の漢文において、多くの受験生が直面するのが「未知の漢字」という壁です。英単語と同じように、漢文の漢字もすべてを網羅して暗記するのは不可能です。しかし、難関大に合格する受験生や漢文のプロは、知らない漢字に出会ったときにパニックになることはありません。

なぜなら、彼らは漢字を「一つの塊」としてではなく、「意味を持つパーツの組み合わせ」として解体し、その場で意味を推測する技術を持っているからです。

漢字は表意文字であり、その形自体に意味のヒントが隠されています。この記事では、部首や構成を手がかりに、初見の漢文を読み解くための「漢字推測アルゴリズム」を徹底解説します。


1. 漢字は「レゴブロック」と同じ!構成要素に注目せよ

漢文に登場する漢字の多くは、意味を表すパーツ(意符)と、音を表すパーツ(音符)が組み合わさった「形声文字」です。

意味の8割は「部首」が握っている

例えば、「さんずい(氵)」が付いていれば水に関すること、「きへん(木)」が付いていれば植物や建物に関すること。これは誰もが知っている基本ですが、入試漢文で問われるのはもう一歩踏み込んだ「部首の抽象的意味」です。

構成を分解する習慣が読解を救う

知らない漢字を見たとき、いきなり「読み」を考えようとしてはいけません。まずはその漢字を左右、上下に泣き別れさせてみてください。どちらかのパーツが、あなたの知っている基本漢字であれば、そこから意味のネットワークを広げることができるのです。


2. 入試漢文で劇的に効く!重要部首の「推測ネットワーク」

漢文の読解スピードと精度を飛躍させる、重要部首の「推測の型」を整理します。

① 「りっしんべん(忄)」と「おおがい(頁)」:心の動きと頭

  • 忄(心): 感情や心理状態を表します。「悌(てい:兄に従う心)」「惧(く:おそれる)」など。

  • 頁(おおがい): 「顔」や「頭」、さらには「思考」に関連します。「類(るい:頭を並べて比べる→似たもの)」や「顕(けん:頭がはっきり見える→あらわれる)」など。 これらを知っていると、文脈の中で誰がどのような「内面状態」にあるかを推測できます。

② 「てへん(扌)」と「ゆきがまえ(行)」:動作の方向

  • 扌(手): 具体的な手の動きだけでなく、「操作する」「統治する」といった抽象的な動作も含みます。

  • 行(ゆきがまえ): 「道」や「行くこと」に関連します。「術(じゅつ:道を進む方法)」や「征(せい:遠くへ行く→征伐する)」など。

③ 「しかばね(尸)」と「あなかんむり(穴)」:住居と空間

  • 尸(しかばね): 意外にも「屋根」や「人が座る場所」を意味することが多いです。「居」「展(屋根の下で衣を広げる)」など。

  • 穴(あなかんむり): 「空間」や「突き抜けること」を表します。「窮(きゅう:穴の突き当たり→行き詰まる)」は漢文の最重要語の一つです。


3. 「音符」から意味を類推する高等テクニック

部首(意符)だけでなく、右側のパーツ(音符)も、実は意味のヒントを持っていることが多々あります。これを「右側(音符)の共通性」と呼びます。

「単(ぜん)」がつく漢字の共通イメージ

「単」という字には「平ら」「薄い」というイメージがあります。

  • 憚(たん): 心を平らにする(=恐れはばかる)

  • 単(たん): ひとえ(薄い) このように、右側のパーツが持つ共通のニュアンスを掴むと、部首と組み合わせて「心+平ら=恐れはばかる」といった論理的な推測が可能になります。


4. 実践!初見の漢字を「3秒で推測する」ステップ

試験本番で知らない漢字に出会ったら、次のルーチンを回してください。

  1. 部首を特定し、「ジャンル」を絞り込む。(水、心、言葉、動作など)

  2. 右側(または上下)のパーツを見て、知っている漢字がないか探す。

  3. 文脈(前後関係)と照らし合わせ、最も自然な「動詞」や「形容詞」を当てはめる。

漢文の設問(特に内容説明や理由説明)では、この「推測した意味」が正解の核になることが非常に多いのです。出題者は、あなたがその漢字を知っているかどうかではなく、「推測できるかどうか」を試しているからです。


5. 保護者の方へ:漢字力は「丸暗記」ではなく「構造理解」

お子様が漢字ドリルを眺めてため息をついているなら、ぜひ「漢字はパズルなんだよ」と教えてあげてください。

保護者の方にできるサポートは、日常の中で漢字の「成り立ち」に興味を持たせることです。「『休む』は木に人が寄りかかっているからだね」というような会話の延長線上に、漢文の高度な推測力があります。 丸暗記はすぐに忘れますが、パーツから導き出した意味は「理屈」として脳に定着します。この「論理的な漢字学習」へのシフトが、受験国語全体の底上げに繋がります。


6. まとめ:部首は漢文の海を渡る「コンパス」である

漢文の漢字を恐れる必要はありません。

  1. 部首が持つ「抽象的な意味」を整理して覚える。

  2. 漢字をパーツに解体し、既知の知識とリンクさせる。

  3. 文脈と構成パーツを組み合わせて、その場限りの「仮訳」を作る。

この技術が身につけば、どんなに難しい文章が出てきても、あなたは漢字の森で迷うことなく、筆者の主張へと最短距離で辿り着くことができます。

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The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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