みなさん、こんにちは!カフェトークで美術展ナビゲーターをしているKeikoです✨
少し涼しくなって、休日にのんびりお散歩やアート鑑賞をしたくなる季節ですね。
みなさんは美術館で絵を観ていて、「えっ、なんでこの状況……!?」と二度見してしまった経験はありませんか?
今回は、当時のパリ中の人々を「なんだこれはー!」と騒然とさせた、西洋美術史に残るスキャンダラスな大問題作、エドゥアール・マネの『草上の昼食』をご紹介します!
オシャレ男子の横に…全裸の女性!?
まずは、当時話題になったこちらの作品をごらんください。

作品情報
・タイトル:『草上の昼食(Le Déjeuner sur l'herbe)』
・制作年:1863年
・所蔵:オルセー美術館(パリ)
緑豊かな森の中で、ピクニックを楽しむ若者たち。手前には脱ぎ捨てられた服と、美味しそうな果物が入ったカゴが描かれていますね。
……って、ちょっと待ってください!
バッチリお洒落なスーツを着て談笑する男性たちの横に、なぜか堂々と全裸の女性が座っていますよね!?
しかもこの女性、恥ずかしがる素振りどころか、脚を組んで「何か問題でも?」と言いたげな余裕の表情でこちらをじーっと見つめています。
なんだか見ているこちらのほうが、ドキドキ・ドギマギしてしまいませんか?(笑)
当時の西洋絵画において、裸の女性を描くこと自体は珍しくありませんでした。ただし、それはあくまで神話に出てくる「女神さま」として描くのが絶対のルール。
しかしマネが描いたのは、神様ではなく「今を生きるフツウの現代女性」。
「現実の生々しい裸体を描くなんて下品だ!」「不真面目だ!」と、当時の美術展(落選展)では大バッシングの嵐となりました。
実は名画のパロディ!?ポーズの元ネタ

大炎上してしまったこの絵ですが、実はマネがただのウケ狙いや悪ふざけで描いたわけではありません。
なんと手前にいる3人のポーズ、ルネサンス期の名画(ライモンディの版画『パリスの審判』)に描かれた川の神様たちのポーズをほぼそのままコピーして配置したものと言われています!

※右下部分 拡大図
・古典の名作ポーズをリスペクトしつつ現代風にアレンジ
・伝統的な「神話の世界」を「現代のパリの日常」へと置き換えた
マネはいたずらに人々を驚かせたかったわけではなく、「これからの時代の新しい絵画」を模索した結果、伝統的なポーズを使って現代を描くという大挑戦をしたんですね。
そう知ってからもう一度絵を眺めると、あざ笑うかのようにこちらを見つめる女性の瞳が、「あなたはこの挑戦の面白さがわかる?」と問いかけているようにも思えてきませんか?
実は、マネが参考にしたその『パリスの審判』の版画は、現在会期中の「ルーヴル美術館展 ルネサンス」で実際に公開されています!
お近くの方はぜひ足を運んで、マネの元ネタを本物で確かめてみてはいかがでしょうか?
一緒に名画の裏側をのぞいてみませんか?
今回はマネの『草上の昼食』に隠されたスキャンダルと、知られざる裏話をご紹介しました。
ひと目見ただけでは「ヘンテコな絵」に思えても、描かれた時代背景や画家の仕掛けを知ると、まるでミステリーの謎が解けるみたいでワクワクしますよね。
ただいま私のレッスンで、「ルーヴル美術館展 ルネサンス」を10倍楽しめる特別レッスンを開講中です!
『パリスの審判』はもちろん、展覧会にやってくるたくさんの見どころ作品やクスッと笑えるトリビアをたっぷりご紹介しています。
「美術展に行く前におさらいしたい!」「作品の背景をもっと知りたい!」という方は、ぜひお気軽にレッスンをご予約くださいね✨
難しい知識や専門用語は一切なしで、美味しいお茶を片手におしゃべりするような楽しい時間をお届けします。
みなさんとレッスンでお会いできるのを、心から楽しみにしていますね☕️
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