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Cafetalk Tutor's Column

Tutor YOKO.T 's Column

トロイカの謎

Oct 25, 2015

先日、受講者の方とトロイカを講座で歌いました。トロイカは本来とても暗い歌なのですが、なぜか日本ではとても明るい歌になっています。

偶然にも講座の前の日、ロシア訪問団を地方の団体が歓迎した際に、とても元気よく、日本版トロイカを歌って歓迎してくださいました。

「走れトロイカ朗らかに、鈴の音高く。。。」これが日本のトロイカ。。

そして、ロシアのトロイカの歌詞を訳すと。。。

「郵便トロイカは疾走する、冬の母なるヴォルガを。御者は悲しげに歌いながら、髪の乱れた頭を揺らす」

「お若いの、何をふさいでいるんだい?話してみなさい、誰がお前を苦しめているのかい?」

「ああ、優しい旦那さま、恋してもう一年、異教徒の地主が文句を言い始めて、私は耐え忍んでいるんです。」

「もうすぐクリスマス、でも彼女はもう私のものじゃない、いやらしい金持ちが彼女をかすめっとっていったんです」

「彼女はもう楽しい日々を送れないだろう」

いかがです?本当はこんな悲しい歌なんです。。

という、お話しを受講者の方にしたのもつい先日でしたが、私が会員になっている日本ユーラシア協会の機関をみていたら、「楽しいトロイカ、その理由は」という記事が出ていました。

ロシア民謡の多くを訳詞し紹介したのは、「楽団カチューシャ」の森おくじさんでした。

ユーラシア協会で語ったところによると、「トロイカを訳詞の対象として取り上げたとき、内容が悲しすぎ当時の日本の世相にふさわしくないと考え、明るい内容で作詞した」ということだったようです。当時というのは1952年に発表されたので、戦後、皆さんが必死になって生きていた時代ですね。

ところで、トロイカというと、ロシアの方は、「どっちの?」と聞きます。郵便トロイカと「ブラーホフのトロイカ」というものがあるようですよ。。。

https://www.youtube.com/watch?v=ODrd6jSYwHQ

歌は発音を鍛えるのにとてもいいですよ!

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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