日本語・韓国語講師の Hayoung_Eikoです ^ ^
ティッシュに洗剤、飲み物や調味料。
「なくなったら困るから」と、
少し多めに用意しておくことがありますよね。
日本語では、こうした行動を
「買い置きする」とひとまとめにできます。
しかし韓国語では、
いつ、何のために、どのくらい買うのかによって、
使われる表現が少しずつ変わります。
まず、必要になる前に買っておくことを表すのが、
미리 사 두다(前もって買っておく)
です。
휴지는 떨어지기 전에 미리 사 둬요.
ティッシュはなくなる前に買っておきます。
予備として準備することを、よりはっきり伝えたい場合は、
여분으로 사 두다(予備として買っておく)
と言えます。
혹시 모르니까 여분으로 하나 더 사 뒀어요.
念のため予備にもう一つ買っておきました。
どちらも、必要なときに困らないための準備です。
では、セールの日に洗剤や食品をいくつも買い、
棚に並べておく場合はどうでしょうか。
そんな場面でよく使われるのが、
쟁여 두다(たっぷり蓄えておく)
という表現。
세일할 때 세제를 여러 개 쟁여 뒀어요.
セールのときに洗剤をいくつも買い置きしておきました。
미리 사 두다が「前もって」という時期に目を向けた言い方なら、
쟁여 두다からは、ある程度の量を
まとめて確保しておく様子が浮かびます。
日常会話でもよく耳にする、暮らしに近い言葉です。
一方、品不足への不安や価格の変動などを理由に、
一度に大量の商品を買い込むことは、
사재기
사재기하다
と表します。
사람들이 생필품을 사재기하기 시작했어요.
人々が生活必需品を買いだめし始めました。
日本語の「買いだめ」や「買い占め」に近く、
単なる備えよりも大がかりな買い込みを指します。
周囲への影響や行き過ぎた行動を連想させ、
否定的な印象を伴うことも少なくありません。
普段のちょっとした買い置きとは、
分けて考えたほうがよいでしょう。
ここまでに登場した表現は、
似ているようで、見ているところが異なります。
미리 사 두다は、買う時期。
여분으로 사 두다は、予備という目的。
쟁여 두다は、蓄えておく量や状態。
사재기하다は、大量に買い込む行動。
「買い置き」という一つの日本語の中に、
これだけ異なる視点が隠れているのです。
さて、買うときはどれも必要な物だったはず。
ところが、あれもこれもと用意しているうちに、
家の中には細かな物が増えていきます。
そこで登場するのが、
잡다하다(雑多だ)
という言葉です。
집 안에 잡다한 물건들이 너무 많아요.
家の中にこまごまとした物が多すぎます。
잡다한 물건들といえば、種類も用途も異なる、
さまざまな物。統一感なく入り交じっている様子が感じられます。
そして、そのような細々とした物をまとめて指す名詞が、
잡동사니
です。
서랍 안이 잡동사니로 가득해요.
引き出しの中がこまごまとした物でいっぱいです。
日本語の「雑多な物」「こまごました物」「がらくた」などに近く、
きちんと整理されていない品々や、
あまり価値がなさそうに見える物の集まりを表します。
ただし、目的を持って保管している食品や日用品が、
初めから잡동사니なのではありません。
何のために取っておいたのか分からない。
同じような物がいくつも出てくる。
引き出しの奥にあることさえ忘れていた。
そんなふうに、持ち主の目にも
「細々とした雑多な物」と映るようになったとき、
잡동사니という言葉がぴったり重なります。
필요할 것 같아서 이것저것 쟁여 뒀더니
수납장이 잡동사니로 가득해졌어요.
必要になりそうであれこれ買い置きしていたら、
収納棚がこまごまとした物でいっぱいになりました。
初めは、なくなる前に미리 사 두다。
少し多めに쟁여 두다。
気づけば、棚の中には잡동사니。
「買い置き」から始まった物が、
いつの間にか「正体不明のこまごました物」に変わっている。
韓国語をたどってみると、物が増えていく過程まで見えてくるようです。
皆さんのお家にあるのは、
必要なときに備えた미리 사 둔 물건でしょうか。
それとも、たっぷり用意した쟁여 둔 물건?
棚の奥には、存在を忘れていた잡동사니も隠れているかもしれませんね ^ ^
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